鞄。川建設 藤川 隆
・・と思い立ち、県内の環境改善活動グループや山林ボランティア活動めぐりがはじまりました。
長岡市の「地球村」「地域循環ネットワーク」や「みずばしょう」、「グリニッシュ」「山野草をたずねる会」、
十日町の「みずすまし」や三条の「NPO法人良環」などなど・・
各団体でいろいろな人と出会い、いろいろな話をしてきました。
そんななか、新潟市で水源としての山林を守ろうという「山林ボラン広場」にめぐり合い、
という地元山林のおかれている現実を目の当たりにしました。
実際、我々建築の現場ではコストダウンのために安い輸入品を使い、早く造ることが主流となっていました。(現在もそうですが)
地元の木材は殆ど使われなくなり、流通にのらなくなってしまっている。
ちょうどその頃、新潟大学で木材の講座が開かれていて、
という理論を学びました。

木は成長とともに炭素を蓄積し、計画的に伐採、植林していけば大気中の二酸化炭素を吸収でき、資源になります。
その材料を木材や建材にして耐久年数を上げて長く使ってやれば、炭素を固定できます。
使い終わったら、エネルギー(燃やす)として利用できます。
地元の山林の資源を利用すれば、温暖化防止に協力でき、地域の循環社会、循環経済に貢献できる。
と確信し、自分の仕事でどのようなことができるか模索しました。
2001年夏に自社の敷地にドラム缶で炭焼き窯を作り、
木材の廃材で炭を焼き始めたことをかわきりに、
荒れた竹林を伐採のボランティアをして、その竹を竹炭にしたりしました。
長岡市の公共建築物を木造で・・という話がもちあがり
「長岡木造振興研究会」が立ち上がり積極的に参加しました。
会社でも、県森連から地元木材を使った家づくりをするネットワークを つくろうということで「越後に生きる家をつくる会」に入会し、山に近づいた家作りの試みもはじまりました。
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「墨付けや、ノミ、カンナを使ったことが無い」
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◎上棟
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下に角を敷いて浮かせておき、上の屋根部分が組み終わってから柱を下げ、土台を基礎に固定させます。 |
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柱に差した丸梁をクサビを打って固定している様子がわかります。
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上棟終了後、2~3ヶ月建てたまま放って置いて乾燥させ、11月頃に造作。年末に引き渡しをしました。
お客さんの理解があり、乾燥期間を設けることができたので、狂いが少ないが、丸太の部分は、
十分な乾燥ができなかったので、ところどころにひび割れが入っていますが、構造的には支障がありません。
昔は、2~3年くらいの長い期間をかけていたそうです。
◎完成
全体に真壁で統一し、柱や梁、腰板はベンガラや墨汁、カキシブ等の天然素材で着色し、古民家風に仕上げました。
吹き抜けに明り取りの窓を設けて、明るく、暖かい建物となっています。(これはお客さんのかねてからの注文で、
それに応えた形となっています)
大黒柱とそこから四方に伸びる梁がダイナミックに組み合わさっている様は、昔ながらの建物が想い出されるようで、
訪れた人の癒しの空間となっています。
町のシンボル的な建物となり、地元の幼稚園の展覧会では、この家を題材にした絵が多く見られたそうです。
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腰板には加茂ウッドシステムの杉羽目板を使用し、全体に古民家風に仕上げました。
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杉の端材でカウンターを集成して作成し、大黒柱(丸い)の形状に合わせた形の机をつくってみました。
杉はおとなしく、木肌もきれいなので、集成材にすれば端材も最後まで使い切れます。
焼却処分をなるべく避ければ、二酸化炭素の削減にもつながります。
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木と木はよくなじむので、耐久性があります。
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柱と横架材の接合には込み栓(今回は丸栓)を使用しました。
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ただし、下地材は含水率の管理が必要となります。
スギブランド材と銘が打ってあっても、野地板や胴縁などの下地材は工場出荷で
含水率18%以上の場合もあるので、(重ねて束になっているため中が乾燥しない。
加茂ウッドシステムでは可能か?)現場で打ち付けた状態で乾燥期間を設ける必要もでてきます。
全て工場に負担させるのではなく、使い手が工夫をするのもひとつの方法です。
スギブランドの性能を損なわないブランド志向が必要です。
構造材に関しては、強度測定と含水率20%をクリアしなければならないので、
自社で大割りして乾燥した場合、認定工場で製材するか、認定員に確認してもらうかしなければなりません。
製材所や材木店に頼む場合も、乾燥が問題になります。自然乾燥をするには土場と十分な乾燥期間が必要となり、
強制乾燥する場合も、丸太の含水率と窯に入れるタイミングの問題があります。
乾燥の仕方によっては山から切出す時期の問題も出てくるので、発注するときは、
余裕をもって注文する必要があります。
急に必要になっても、材料が揃わなければ意味がありません。
その都度山へ行って切って来るわけにもいきません。
絶えず製品をストックできる体制がとれればよいのですが、材木店が在庫をかかえるにはリスクが大きすぎます。
地域の山林、製材工場、建築現場が連携していかなければならないようです。
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古民家は大きな梁などに材料を使っていたので、これを利用します。
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冬季はゆっくり乾燥するので、割れが入りにくく材料に負担無く乾燥させることができます。
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シベリアの奥地で融けた氷の中からマンモスが出てきて、ステーキになっているそうですが、
背景には大規模な森林伐採があります。永久凍土が融解し、その中にとじこめられていた
二酸化炭素やメタンガスが大気に放出され、さらに温暖化を進めています。
伐採された木材は、日本に輸出され、紙の原料や下地材に使われています。
(又は、中国に輸出され、加工されて日本に入ってきます)
下地材を地元材に切り替えるだけでも、温暖化防止に役立ちます。
長岡市内の工務店が下地材を地元材に切り替えるシステムができないか、検討中です。
自然のサイクルに沿った、伝統工法の家は、昔は当たり前のことで、環境に負荷を与えない永続可能な方法です。
山林に活気が出て、水源としての山林を整備し、町や田んぼが潤えば、地域全体の活性化につながります。
家づくりをとおして、循環社会づくりの一環としての役割が果たせれば幸いです。
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