1 はじめに

 「伝統技術」と言っても、特定の工法、技術を指すものではなく、個々の大工(工務店)が親方から代々引き継いだ技術であり、家のつくり方や墨付け、仕口に至るまで様々な方法があります。
 大工の弟子になると、兄弟子の世話や仕事の手伝いをし、ノミを研いだりしながら、先輩の仕事を観察し、「技を盗む」やり方をしてきました。
 親方から弟子へ口伝い、あるいは「盗む」といった方法で、古来から伝わってきた技術を総称して「伝統技術」といいます。
 また、新しい工法も積極的に取り入れながら、工夫を加えてきました。
 現在あるノコギリやノミ、カンナといったいわゆる大工道具も、今日の形になるまでには、何百年も試行錯誤を繰り返してきた結果の代物であり、 現在では使われることの少なくなった、マサカリ、チョウナ、ヤリガンナがその原形にあたります。 そして、その時代時代で、その道具を如何に使い、建物を造るかを競い合ってきたものです。

昔の大工道具
現在の大工道具
上からマサカリ、チョウナ、槍ガンナ 上からマサカリ、チョウナ、槍ガンナ    墨壷、差金、カンナ、ノミ、ゲンノウ、ツキノミ、のこぎり

マサカリの実演
槍ガンナの実演
チョウナの実演
                    



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